高野山・熊野を愛する百人の会

Interview

インタビュー

2023.03.24

芝 安雄さん「伝統を編む、熟練の皆地笠職人」

たくさんの人に支えられた、職人人生への感謝


熊野本宮大社から車で20分ほど。山間にある本宮町皆地集落に工房を構える芝安雄さんは、桧細工の編笠「皆地笠」ほか、数々の桧細工の技を現代に伝える名匠の一人だ。桧細工の道に入って70年、2023年には102歳を迎える。長い職人人生の中で磨きあげられた技は、どのように身につけられていったのか。伝承が難しいとされる皆地笠制作において、大切な箇所、難しい箇所はどこなのか。これまで手掛けた数々の作品が所狭しと展示された芝さんの工房の一室で話を聞いた。

2023.03.13

福形 崇男さん「人生を刻みこむ、高野山の位牌文字彫刻師」

この世とあの世を文字でつなぐ技術を、高野山から未来へと引き継ぐ


生まれ育った高野山で、長年にわたって位牌の文字彫刻を行ってきた福形崇男さん。全国でも数少ない手彫りの職人として、真言宗にとどまらず、様々な宗派の位牌を手掛けてきた。現在は息子の崇志さんと一緒に働きながら、文字彫刻の技を少しずつ伝承している。そんな福形さんがどのように文字彫刻に向き合ってきたのか、文字彫刻のどこが難しいのか、そして業界全体の変化にどのように対応しているのか。雪景色になった高野山の工房で、息子の崇志さんを交えお話を聞いた。

2022.02.28

坂本 勲生さん「熊野古道のカリスマ語り部」

地域の人と一緒に、この道の大切さを伝え、守っていく。


熊野古道の語り部の第一人者として、熊野本宮語り部の会の会長として、その卓越した知識で多くの観光客に熊野の歴史と魅力を案内するとともに、語り部の養成やレベルアップに尽力されてきた坂本勲生さん。語り部として大切にされてきたことや活動の原点、熊野の歴史や文化を次の世代に受け継いでいくための「人づくり」などについて伺ったところ、優しい語り口で一つ一つ丁寧にお答えいただきました。

2020.11.25

尾上 恵治さん「高野山を守り伝えるマイスター」

千年前の建築を、千年後に遺す。


堂宮大工として、世界遺産マスターとして、あるいは金剛峯寺境内案内人として、八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍をされている尾上恵治さん。畢生(ひっせい)の大作とされる壇上伽藍の中門再建工事の話をはじめ、高野山で生まれ育ち、半世紀以上を高野山とともに過ごされてきた尾上さんならではのエピソードの数々を、たっぷり語っていただきました。

2020.10.28

山本 殖生さん「熊野文化と歴史の案内人」

熊野の豊かな自然には神仏が宿っている。その息吹をご自身の肌で確かめてほしい。


長年、新宮市教育委員会の学芸員として活躍され、現在も熊野文化の継承と発信に精力的に取り組まれている山本殖生さん。熊野に関する著書も多数上梓されています。古来より人々を魅了した熊野詣の魅力から熊野にまつわるご自身のエピソードまで、ユーモアを交えつついろいろ語ってくださいました。

2020.01.24

辻林 浩さん「世界遺産の道普請 生みの親」

知ってもらうことが、 守っていくことにつながる。


世界遺産登録推進室長として「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録を主導され、現在は和歌山県世界遺産センター顧問として、日々、保全活動や啓発活動に尽力されている辻林 浩さん。ボランティアの力で世界遺産の維持・修繕を行うユニークな活動「道普請(みちぶしん)」についてや、熊野古道への尽きない想いをお話いただきました。