高野山・熊野を愛する百人の会

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メンバー紹介

太鼓奏者

林 英哲さん

Profile

11年間のグループ活動の後、1982年、ソロ活動を開始。太鼓独奏者として日本の伝統には無かった大太鼓ソロ奏法の創造、多種多様な太鼓群を用いた独自奏法の創作など、前例のない太鼓ソリストという分野を開拓した。1984年初の和太鼓ソリストとしてカーネギー・ホールにデビュー、国際的に高い評価を得る。以後、世界のアーティストやオーケストラと共演。新しい音楽としてのオリジナルな太鼓表現を築き、今なお新たな創作活動に取り組んで、広く国内外で活躍中。著書に「あしたの太鼓打ちへ」(羽鳥書店)、「林英哲 太鼓日月」(講談社)等。1997年芸術選奨文部大臣賞、2001年日本伝統文化振興賞、2017年松尾芸能賞大賞を受賞。
http://eitetsu.net

「道をゆく人」

太鼓の独奏者として歩き出す前、私は高野山で僧侶の修行をするつもりでした。太鼓を打っていて、不思議な霊的体験をすることが重なり、司馬遼太郎さんの著作「空海の風景」の空海像が千年前の友人のように思えたことなどもあって、高野山の霊気の中で「命」との対話をしてみたいと思ったのです。
その望みが叶わぬまま独奏者となりましたが、その後、高野山金剛峯寺、熊野本宮大社旧社地大斎原、熊野速玉神社と次々と演奏の機会に恵まれ、世界遺産に決まった夜のTV「報道ステーション」では、熊野古道のために創った曲「道をゆく人」を熊野那智大社で演奏する機会まで頂き、全国生中継されました。すべて思わぬご縁で、身が震える経験でした。高野山・熊野の海山の声、人々の祈りや跫音、それらは長い歴史の中で木霊となり、ひとり歩く私を呼んでくれているのかもしれません。

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