私が好きな熊野の景色の一つ、それは音無川です。その昔、音無川には橋がなく、参拝者は徒歩で川を渡って身を清め大社に参り、宝前に額づいたそうです。
実は、音無家の先祖は熊野本宮の神官でして、南北朝時代、後醍醐天皇から音無川から名をとって「音無」の姓を授かったと父から聞いております。手付かずの自然、川底まで透き通る水面に映る緑が本当に美しく、私の心を癒してくれる場所なのです。
難行苦行の道のりを終え、音無川を渡ってたどり着く熊野本宮大社。古の人々が目指した祈りの聖地、この熊野古道をどれだけ多くの人々が歩いた事でしょう。
ここに私のルーツがあることを誇りに思います。