高野山・熊野を愛する百人の会

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メンバー紹介

前スイス兼リヒテンシュタイン侯国駐箚特命全権大使
元内閣官房参与

本田 悦朗さん

Profile

昭和30年、和歌山県那賀郡岩出町(現岩出市)生まれ。父の転勤に従い、田辺市、和歌山市、湯浅町、かつらぎ町、橋本市、御坊市、新宮市に居住した。私の和歌山に対する郷土愛の源泉は、私の生い立ちにある。とりわけ3年間学んだ県立橋本高校には、高野山から通っていた友人が多く、親近感が強い。東京大学法学部卒業後、大蔵省に入省したが、モスクワ、ロサンジェルス、ワシントンDC、ニューヨーク、ロンドンといった海外勤務を経験し、平成31年4月まで3年間スイス大使を務めた。平成24年から28年まで、安倍内閣の下で、内閣官房参与としてアベノミクスと呼ばれる経済政策のアドバイザーを務めた。地方経済活性化を含めた国民の豊かさの実現がライフワーク。

日本人の心の原点:高野山と熊野

「紀伊山地の霊場と参詣道」のユネスコ世界文化遺産登録15周年にあたり、心よりお祝い申し上げる。これら文化遺産は日本精神の原点ともいうべき貴重な財産であり、我が国の歴史とともに常に信仰の対象として日本人の心に息づいてきた。決してユネスコによる世界遺産登録によって初めてその価値が認められた、というものではない。私は縁あって、高野山真言宗総本山金剛峯寺と熊野本宮大社の相談役を拝命している。そういうこともあって、スイス大使時代には、特に高野山と熊野三山等を例に、日本文化・伝統の奥深さや美しさをスイス・欧州で大いにアピールしてきた。印象に残ったのは、スイス人の高野山や参詣道に対する極めて高い評価だ。スイスに限らず、欧州の人々は一般に「巡礼」に対する関心が高い。これは、日本と欧州双方の高いモラルと自己規律意識の表れだと感じた。和歌山には世界に通じる日本人の宝がたくさん蓄積されており、我が故郷を誇りに思う。

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