高野山・熊野を愛する百人の会

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メンバー紹介

作家

荻野 アンナさん

Profile

1956年神奈川県横浜市生まれ。
慶應義塾大学卒 同大学文学部教授
パリ第4大学に留学、ラブレーを研究。帰国後、研究のかたわら執筆活動を始め、1991年『背負い水』で芥川賞受賞。2001年『ホラ吹きアンリの冒険』(文藝春秋)で第53回読売文学賞を受賞。2008年『蟹と彼と私』(集英社)で第19回伊藤整文学賞を受賞。2007年フランス教育功労賞シュヴァリエ叙勲。温泉、旅好きで、エッセイにも定評がある。

60代で、憧れる。

私には憧れがある。
退職したら、里山伏のようなことをやってみたい。装束から入るのもアリかと考えている。父に似た西洋の顔で、山伏の格好をしたら、天狗に見えるかもしれない。
 修行の場所はもう決めてある。大峯奥駈道には色々なコースがあるようだ。一番興味のある「西の覗き」は、崖から吊るされる。熊野の山に抱かれて、生まれ変わった心地がすることだろう。
 高野山も憧れの地だ。これまた退職したら、高野山大学文学部密教学科の授業に潜り込む。教室の空気も清々しいはずだ。
 憧れを少しずつ噛み締めていく場所が、私の和歌山だ。

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