高野山・熊野を愛する百人の会

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メンバー紹介

地球環境戦略研究機関理事長・東京大学特任教授

武内 和彦さん

Profile

和歌山市生まれ。1974年東京大学理学部卒、76年同大学院農学系研究科修士修了。東京都立大学理学部助手、東京大学農学部助教授などを経て、1997年より2012年まで同大学院農学生命科学研究科教授。2008年より2016年まで国連大学副学長/上級副学長を兼務。2012年より2019年まで東京大学サステイナビリティ学連携研究機構長。2017年より地球環境戦略研究機関理事長、2019年より東京大学未来ビジョン研究センター特任教授。中央環境審議会会長、日本学術会議国際担当副会長、Sustainability Science誌編集長、ナイロビ大学ワンガリ・マータイ平和・環境問題研究所名誉所長などを兼務。

源流が生む和歌山の自然と文化

小学生の頃に紀伊田辺の山中で祖父と炭焼き小屋に泊まり込んだ体験は、その後私が日本の里山を学術的に理解することに関心を持ち、さらには人間と自然の係わりのあり方を世界の人々と共に考えるSATOYAMAイニシアティブへと発展させていった活動の源であったように思います。高野山・熊野を源流とする和歌山の原生的自然は、川を通じて里山的自然へとつながり、やがては黒潮と交わる沿岸部の自然に到達します。そのような、大自然の屋台骨を構成する高野山・熊野は、一方で、和歌山の独特の文化を育んできた母体でもあります。世界文化遺産に認定された熊野古道は、世界農業遺産に認定された「みなべ・田辺の梅システム」や、沿岸部で拡張された吉野熊野国立公園とつながります。そのように、高野山・熊野を源とし、和歌山県全域へと広がっていく自然のつながりが、人のつながりへと発展していくような、これからの観光政策を期待したいと思います。

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